重松清「舞姫通信」感想-追加
ネットで検索してみると案外評判よろしくないですね。
みんなそんなに死が遠いのかな?
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重松清「舞姫通信」読了。重松清の作品は月夜埜綺譚の参考文献にも入っていると思いますが、どれもこれも面白いです。特にこの「舞姫通信」は今まで読んだ4冊の中でも一番面白かったというか感動した作品でした。
-ネタばれ注意-
しかしながらこの「舞姫通信」、非常にお薦めしにくい作品でもあります。読んでいて、ある種の気持ち悪さを感じたこともありますし、万人向けの面白さかというと間違いなく違うと思います。いや、それ以上にこの作品はある種の人々には毒ですらなかろうかと思われる部分があるからです。
この作品のテーマは自殺です。そして、自殺そのものに対しては否定的な結論を持ち出してはいません。登場人物の一人が問いかけます。「自殺はなぜいけないのか。なぜ生きていかなければいけないのか」と。それに対して有識者達は誰一人として答えることが出来ないのです。作者自身もこのことに対しては答えていません。
自殺をするなんて周りの人の事を考えてないことだとは思います。しかし、生きていて欲しいという願いも、自分勝手ではあります。「願い」とか「期待」とかは本質的に他人の想いとは無関係に、自分が勝手に思うこと、ではあるのですけど。
人は、100歳で人生が終わるか、もしかしたら生まれ落ちる前に人生が終わるかも知れなく、結局のところ、人はいつか死ぬわけです。だから人は、他人に対して少しでも長生きして欲しいと願うことしかできないということです。それでも、ラスト近くのその願いは感動的です。
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